同人ゲーム制作のはじめかた
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初めて同人ゲームを作ろうとしている方に向けて、市場分析から販売戦略、制作計画までのロードマップをまとめました。
はじめに
本著を手に取って頂きありがとうございます。『同人ゲーム制作のはじめかた』の著者、およびWeb サイト「電脳世界」ほか多数管理人のオーニシです。実は同人ゲーム制作もちょこちょこやっています。 最近縁があって同人ゲームを久しぶりに作ろうとしたら、どういう手順でなにからすればいいか迷ってしまい、過去に自分が作ったプロジェクトフォルダや、自分が書いた制作ブログを漁ることになったので、いっそ同人誌にしてまとめることにしました。 何度か同人ゲームを作っている私でさえそうなのだから、初めて同人ゲームを作る方は制作手順ややることのリスト、気を付けるべきことがわからなくて困っている人もいるのではないか。そんな人の役に立てればいいな、と思って筆を取っています。 「同人ゲームだから好きなものを好きなように作ればいいじゃん」と思われる方もいると思います。たしかにそうなのですが、本当にそう思っている方は既に制作を開始していて、この本を手に取る暇もなく夢中で作り続けていると思います(笑)。 実際私も初めて同人ゲームを作った時は計画なんてそっちのけで、とりあえず作り始めていました。そして計画もなくツールのチュートリアルも読まずにノリで進めていった結果、案の定わちゃわちゃになって、完成間際になってゲームの大部分を作り直したことをよく覚えています(苦笑)。 結局そのゲームは気合でローンチまでもっていったので私の件はマシな方でしょう。世の中には「完成」に至ることなく放置されてしまったゲームが数多くあるはずです。Googleで「同人ゲーム作り方」などで検索するとどの記事を見ても「完成まで持っていけるサークルは全体の1割」などと書かれています。 1割というのは確固たる根拠があるわけではありません。「本当に1割なのか、11%ではないのか、実は2割なんじゃないのか」と言われてもわからないのですが、「完成まで辿り着けずお蔵入りするゲームがものすごく多い」ことはまず間違いないでしょう。 同人ゲームは完成させることのハードルがすごく高いのです。そしてそのハードルはきちんと計画を立てて制作することで、今よりずっと多くの人が乗り越えられることを私は確信しています。 また、どうにか完成まで漕ぎつけて販売開始しても、ダウンロード数が5や10では、2作目を作るモチベーションを保つのは難しいでしょう。 「同人は好きなゲームを作るためにやっているんだ!お金じゃない!」という方もいらっしゃるでしょうし、その気持ちは痛いほどわかります。しかし現実問題、ペイする程度には売れないと熱量を保つのは難しいものです。 本書では「ゲームを完成までもっていくための制作計画」と「ある程度見れる売り上げにするための事業計画の立て方」の2つを軸に執筆していきたいと思っています。 具体的なゲームの制作方法(ツールの使い方など)には詳しくは触れませんので、その点はご留意頂けますと幸いです。 また、具体例を出す際は同人ゲーム制作初心者にとって手軽でおすすめなRPGツクールMV、MZをベースにすることがあります。制作の具体的なノウハウが主軸ではないので、昨今流行りの3DゲームエンジンUnityやUnreal Engine をお使いの方や、スマホゲームを作ろうとしている方も十分参考にして頂ける内容にしていますが、この点もご留意くださいますようお願い申し上げます。
想定する読者層
• 初めて同人ゲーム制作に挑戦してみたい方 • 同人ゲームを作りたいけど何から手を付けていいか分からず困っている方 • 無計画に同人ゲームを作ろうとして一度挫折してしまった方
本書のゴール
• 同人ゲームを計画的に作れるようになっている • 同人ゲームを作る際、何からどういう順序でやっていけばいいかわかるようになっている • 売れるゲームを考えるためのマーケティング調査(市場分析)の基本的なやり方がわかるようになっている